自律神経失調症とパニック障害の違い
2016/04/03
自律神経失調症とパニック障害って何が違うの?
先日、自律神経失調症とパニック障害の違いについて聞かれました。
当事者になっていない人にはまだまだ馴染みがない病気なのかもしれません。
今さらですがこの両者の違いについて、改めて整理しておこうと思います。
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◎医学的な原因
どちらもストレスが引き金として症状が出やすいとされていますが、医学的には若干原因が異なります。
・自律神経失調症の原因は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れたもの
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
交感神経と副交感神経はスイッチのように入れ替わります。
・交感神経が優位
お昼、仕事モード、真剣勝負など
・副交感神経が優位
夜寝る時、リラックスしている時
ストレスなどが原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れ制御できなくなると、交感神経の働きすぎで何もない時に動悸がしたり、めまいが出たりしてしまうことがあります。
・パニック障害は、神経伝達物質であるセロトニンが不足し、ノルアドレナリンが多くなっている状態という説が有力
パニック障害の原因は実ははっきりとわかっていません。SSRIと呼ばれる抗うつ剤によりセロトニンを増やすことで症状が改善されることがあるため、このセロトニン不足が原因なのではないかと言われています。
セロトニンはハッピーホルモンと言われ、ノルアドレナリンの制御をする機能があります。
怒った時に働くノルアドレナリンを抑えることで、感情などのコントロールを行うことができるそうです。
◎症状の違い
どちらも頭痛・めまい・ふらつき・息苦しさ・疲れやすい・・・などなど、人によって様々な症状がでます。
同じような症状が出ますが、大きく違うのはパニック発作だと思います。
突然、意識が遠くなったり息ができなくなったりしてしまうのがパニック障害の特徴ではないでしょうか。
他にも予期不安や広場恐怖など、パニック障害特有の症状があります。
・常に出てしまう慢性的なものは自律神経失調症、ある特定のシーンで急に出るのはパニック障害?
私自身はこのように区別しています。
例えばパソコンなどで目に刺激を受けるといつもフラフラしてしまう、最近息がしづらい、寝る時に動悸がする・・・など自分が感じる慢性的な症状は自律神経失調症と思っています。
一方で、初対面の人と食事に行くと、突然意識が遠のいたりめまいが出てしまうような症状はパニック障害または社交不安障害(SAD)と思っています。
あるいは「食事に行ってもそういった症状が出ないだろうか・・・・?」と不安になるだけで、大量の手汗が出たり手足の震え・力が入らないなどの症状がでることもあり、これは予期不安だと考えています。
◎これらの2つは併発しやすい?
私の体験談でいうと、まず先に出たのは自律神経失調症によるめまい・ふらつき・息苦しさ・眼精疲労・視野狭窄などです。(→視野狭窄って何?)
その後、私が幹事であった会社の懇親会の場で、「みんなに迷惑をかけたらいけない」とか「めまいが出たらどうしよう」とか不安に感じすぎてしまい、最初のパニック発作が出ました。
症状が原因で不安を感じてしまいすぎたことが良くなかったんだと思います。
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